「日本財団電話リレーサービス・モデルプロジェクト」を初めて使用したのでレポートします。

電話リレーサービスは、「聴覚障害者が電話をかけたい時に本人にかわって、用件をオペレーターが手話や文字で送られてくる情報を訳して相手に伝えるサービス」であるといいます。この試験モニターに申し込むとき、いくつかの事業者のひとつだけ指定することができます。よくしられた企業としては、シュアール、プラスヴォイスなどがあります(モニター申込はすでに終わっています)。

この申込を終えると、往復はがきが送られてきます。これは、申しこみの確認の手続きで、署名をした返信はがきを送りかえさなければなりませんでした。送るとまもなくIDが提供され、サービスを利用することができるとのことでした。
具体的には、SkypeやiMessageなどソフトを介して電話代行サービスを受けます。伝達方法は、文字チャット、手話による伝達のどちらかになります。

わたしは試しに、Skypeを経由した電話リレーサービスを利用しました。
用件は「気になっている美容院に予約を入れる」でした。気になる美容院があるのですが、ホームページには電話番号しか書かれていません。そこで、Skypeを経由して、事業者に用件を依頼し、○日の火曜日に予約をいれてもらいたいという電話を代行してもらいました。この際、わたしの気持ちは「予約をしてみたいが、どんなシャンプーをつかっているのか、説明をきいてから決めたい」でした。

やりとりのイメージは以下のようになります。赤が事業者の入力で、青がわたしになります。

tel_chat

 

事業者は括弧で作業の様子を示しており、括弧以外は美容室からの話を伝えています。このとき、まとめて入力するのではなく、区切って入れているので、スピーディに理解できました。

予約をいれるときに、シャンプーについて説明を受けたり、火曜日が定休日であったために再調整が必要であったこと、担当はどうするかなどもろもろの調整がありましたので、予約をまとめるまでの所要時間は12分かかりました(へえ、これぐらいかかるんだなあと感じられたのがおもしろい)。

このサービスを利用するにあたり、いくつかの注意点があります。まず、これは代理電話サービスなので、相手が同意しない場合はサービスを受けることができません。たとえば、クレジットカード会社や金融機関との本人確認などがあげられます。また、相手側から利用者に電話をかけることはできません。

すばらしいサービスだと感じました。このサービスが社会のなかに定着するよう、常識の範囲内で積極的に、利用したいと思います。

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