tomotake kinoshita old journals

 

2008-11 journals

Guns N' Roses
2008-11-27(Jeudi)
7月にやった電送写真論の講義をやりました。いわゆるファクスのことですね。今月は前回にできなかったことを盛り込んだり、時間があまったときにオマケの話ができるようにスライドをいれたのだが、これが結構よかったようだ。
ファクスの歴史というと知らない人が多いので歴史の話をしなければならないのだが、単なる年号と人名の羅列はおもしろくないので、それぞれのファクシミリの背景にどういう思想があったのかをきちんとやらないとバランスがよくない。

帰り道、そのまま新宿のミカドにいく。目当てはもちろんピンボール。


一番左の"Medieval Madness"は城を5つクリアするためのプロセス、姫さまのところに行ったり、トロルを倒したりいろいろイベントが発生する空間の仕掛けがおもしろい。
http://www.pinball.com/games/medieval/

それと左から1つめのロックバンドのGuns N' Rosesをモチーフにした台も。玉を打ち出す装置をプランジャーというのだが、右が拳銃(gun)、左が薔薇(rose)となっているのもオシャレ。説明カードによれば、バンドの曲も流れるらしいけど、聞こえないからわからんね。

ミカドって、ダライアスの横画面の専用筐体もおいてあったんだね。
http://www.denyu-ongaku.com/column/column11.html

動き回る手
2008-11-20(Jeudi)
Google booksで洋書を調べてきたら突然下のような画像が現れて驚く。



スキャン中に失敗したらしく、人の手が写りこまれている・・・。
デスクトップから突然人の手が出てくるようで。
モーパッサンの『手』という小説があって、切り取られた手が動き回るというものだったし、手塚治虫の漫画にも手が爆発するというものがあった。『時計仕掛けのりんご』だっただろうか?
手が動き回ることをモチーフにしたものはいろいろある。
背筋が冷える季節になった。


2008年 11月 20日(木) 22時21分51秒
戊子の年(閏年) 霜月 二十日 甲子の日
亥の刻 三つ

バイバイ新館
2008-11-17(Lundi)

京都から帰ってきました。いろいろと忙しくて結局、京都では国立博物館しかいけなかった。源氏物語1000年ということでいろんなイベントあるし、紅葉の季節であるにもかかわらず。
まあ鴨川から満月をみて、京都気分には浸れたのはよかったけど。

京都国立博物館は平常展をやっている森田慶一設計の新館が取り壊されるということで展示をみにいく。写真は今年の夏にとったもの。展示は最後ということもあって出血サービスということで有名なものをいろいろ出しているために結構見慣れた作品が多いが初見の『入唐求法巡礼行記』兼胤筆は思ったより小さなサイズ。「書跡」のブースが全て国宝なんて初めてなんじゃないか。
しかし、この設計、駄作といわれていたことは確かだし僕もそう思うが、取り壊されるという行為に対して一種の哀愁感が漂う。やはり、見慣れていたということなんだろう。

特別展、『蒔絵』へ。
http://japan-makie.jp/
僕は蒔絵が大好きで、とくに貝殻の裏側を使う「螺鈿」というのが好きなんだ。というのも現代建築は螺鈿のようなテクスチャーがあるからなんだけども・・・。
この展覧会はサントリー美術館でもあるが、ここで見ることに意味がある。というのもやっぱり片山設計の館だから。
最初に展示されていたのは、「宝相華蒔絵宝珠箱 附 四天王像板絵」なんだけど、四天王像は保存状態がよくて、色も良い。正直箱より見てしまうほど。企画者には申し訳ない見方をしているな、いきなり。
真ん中に擬洋風の部屋があって、ぼくは「い」の部屋なんて呼んでいる。ヨーロッパに持ち込まれた蒔絵を展示するのに良いとおもったんだろう、今回の展覧会ではほぼ全ての空間が知覚できる感じになっていて、これが実によかった。部屋をいろいろ見ていたら、博物館の女性たちから怪しまれる。そういえば、どうして受付とか女性ばっかりなんだろう?
それはさておき、この部屋におかれているヴィクトリア&アルバート美術館から出ているものがとりわけ良い。緻密に、いろんなタイプの蒔絵がふんだんに使われていて、めまいがする。
Linschotenの東方案内記をみる。実物は初めて。
こっちでも紹介があってリンク先の画像が結構高精細。
http://bibliodyssey.blogspot.com/2007/02/itinerario.html
世界地図の屏風なんかに書き込まれる身体と似てるよね。國華でも論文があったんだけど。

大和文華館でも『崇高なる山水』をみる。
http://www.kintetsu.jp/kouhou/yamato/information/index.html
おもしろいね、だんだんこういうのが好きになってくる。
台湾に行ったらもっと面白くなるだろうか。
『秋塘図』趙令穣筆 は構図で視点が低くなっているというキャプションの説明通りだけど、木の幹や鳥のサイズからするに、遠近的な感覚は色だけで大きさがが同じようにみえるのがおもしろい・・・。「秋景冬景山水図」南宋 は道士がどうして振り返っているのかという説明をどうするか、だよね。猿が声を立てているからとキャプションにはあったが、果たしてどうだろうか。猿は木の上にいるのに、道士の顔は上ではなくて横を向いているのがちょっと気になるけど。

お世話になっている先生と祇園で食事する。
野菜がとくにおいしい!うーん、素材ひとつでこんなに変わるとは。

横浜に戻って、やることは山のようにある。その合間をぬって石田徹也展があるので顔を出してみたいが。
http://www.city.nerima.tokyo.jp/museum/tenji/2008ishida.html

「日本語の助詞は二列ということについて」という講演会。
本もあるが、外国人に日本語を説明するときに使えそうだ。
http://shibuya.cool.ne.jp/brn/ronbunshuu%20ezoe%20p%2015-18.htm


2008年 11月 17日(月) 19時48分46秒
戊子の年(閏年) 霜月 十七日 辛酉の日
戌の刻 二つ

浄瑠璃寺
2008-11-11(Mardi)

加茂という、京都と奈良の境にあると地方にでかける。
かねてから見たいと思っていた、浄瑠璃寺へ。
http://homepage2.nifty.com/ashibinomise/joururizi.htm
ちょうどこんなニュースがかさなる。
http://www.47news.jp/CN/200811/CN2008110601000844.html
http://www.asahi.com/national/update/1106/OSK200811060049.html

加茂駅からバスで20分ぐらい。バスといっても都市を走るような大きなバスではなくて、ちいさな子供みたいなバス。それも常に角度のある道を登っている感じで、ほとんど坂道で山奥であることがおもわれる。最初は窓から家がよくみえるが、だんだんその数も少なくなり、しまいには木や蔦しかみえないような道にさしかかる。
作家の堀辰雄は昭和初期のエッセイ、「浄瑠璃寺の春」で2時間歩き続けたと書いていて、どこにあるか途中の人にたずねているシーンがある。
「浄瑠璃寺前」で下車して、あたり見回しても寺がどこにあるかわからなくてうろうろしていた。ほどなくして小さな看板があって、そこを頼りに進むとかなりちっちゃな門がある。ぐぐったら、池がひろがり、極楽浄土のミニチュアであることが頭にうかぶ。

訪問したのが今月の八日で、薬師如来の開扉は毎月八日であることを狙って行ったが、あいにくの雨天で開扉はされず、次回の楽しみになった。受付に行き、高校生風の若い女の子にお金を払う。障害者手帳を見せると300円。

縁をまわって堂のなかに入ると、ここは良いとすぐにわかるほど雰囲気のある空間。霊感がある。ずらりと並ぶ阿弥陀と対応するように建築には扉が配置されていて、緊張感を出している・・・まさしく九体阿弥陀のための堂。本尊の横に厨子に入った秘仏の吉祥天女像があって、手先はほっそりしながらも、ふくよかな女性。
九体阿弥陀はどれも保存状態がいい。明治中から後期にかけて修復されたようで、そのせいなのかもしれないけど、表情は平安時代のでっぷりした感じがよく出ている。
供物壇が九体阿弥陀の手前にあるんだけどぴっちりつつんでいて、連珠剣頭巴紋がひきしめ、というかキリリとした感覚をぼくの内部に生じさせている。

2008年 11月 11日(火) 01時24分34秒
戊子の年(閏年) 霜月 十一日 乙卯の日
丑の刻 一つ

あくび読書
2008-11-3(Lundi)
なぜか欠伸がよく出る。疲れているのか、睡眠不足なのか、それとも寝る時間がよくないのか。おそらく寝る時間がよくないのだろう。

今更と言われるけど、伊藤俊治「ジオラマ論」を読む。写真論のなかではよくしられた本で内容もいいが、史料を呈示するとき、伊藤さんはどこの史料なのかを示していないのがちょっと残念。構成も同じことを繰り返し書いている箇所がある。もともとは雑誌で書いたことを収録しているようだけど再構成する必要がもっとあるように思えた。

Aiko似の美容師さんにカットしてもらう。このお姉さんはマッサージがうまく、マッサージタイムのときに「これが一番楽しみかもしれない」というと爆笑していた。

横浜市美術館、「源氏物語の1000年」展へ。道長の日記など見たことのあるものもあったが、歌人、野々口立圃(1595-1669) 「十帖源氏」(1661)はたまたま開かれていた頁に宮内の部屋間取り図があるのが単純におもしろい。建築から見た源氏物語というテーマなら、この本を取り上げるのはアリだろう。

清水登之(1887-1945)「ヨコハマ・ナイト」(1921)は何回かみたことがあるが、今回あらためてみると、やっぱり火見櫓を軸に空間がねじれている・・・。

以前もとりあげたが、僕はロバート・パーマーのこの曲がとても好き。耳が聞こえないから、彼の歌声はどうなのかよくはわからないのはもちろんなのだが、それよりも唄っている時の恍惚が入り交じったような表情がなんともいい。このPVでよく言われるのは、バックにいる女性たちの機械的というか、人間と非人間を行き来しているような身こなしだろう。ギターを弾いているようで弾いていない。



今更だが、これをパロったのもいろいろあるね。youtubeでみようとすると結構な数が出てくる。ヤンコビックの"UHF"はいうまでもなく、Billy MackのChristmas Is All Aroundとか。あとBowling For Soupの"1985"ではいろんな曲をパロって、向かいの家にいる女性の気をひこうとする男のストーリーだが、最初にパロディされるのがロバート・パルマー。Shania Twainの"Man, I Feel Like A Woman!"でも。どれもあのボディコンの女の子の動きを真似しようとしている。



羽田空港のカフェでお茶を飲みながら飛び立つ飛行機をみる。そう見ていると、空を飛んでいる鳥がふっと飛行機と同じようにみえてあわてる。帰りのバスでたまたま柔道の山下泰裕さんと居合わせる。バスのなかで靴を脱いでいたのだが、みたら5つ指のソックスをしていた。っていうか何みてんだ。

ある外人の彼女の名前がBernadetteさんと聞かされ、すぐ思い出したのはスペイン近くフランスの教会に安置されている女性のこと。Bernadette Soubirousといって、亡くなったにもかかわらず、眠っているようにみえる女性。どうも過去三回、御墓から出されたことがあるらしい。このこともふくめて、ユイスマンスのルポとあわせて読むと面白いかもしれないが、まだ読んでいない本。

2008年 11月 03日(月) 20時44分23秒
戊子の年(閏年) 霜月 三日 丁未の日
戌の刻 四つ

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