『郵便事務取扱日誌』について

郵政史において、興味深そうな史料があります。

『自明治九年九月一日 郵便事務取扱日誌 並私事挿記 至同十五年十一月』といいます。

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これを記したのは、飯島七郎兵衛という人物です。この方は現在の長野県上田市にある上田郵便局の二代目局長をした人物です。

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飯島七郎兵衛(茂佳)
(『全国特定局長会草創記』より)

 

これは、高橋善七『全国特定局長会草創記』において引用されている史料で、概要を引用しておきましょう。

 

上田局二代目郵便取扱役・飯島七郎兵衛が在勤中の明治九年から十五年までの郵便局業務全般にわたって手記したものである。大きさは横一五センチ縦二五センチ、B5判大の一三行和罫紙の筆書し、表紙とも二九二枚の大部に達する。その内容は、郵便局職員の採用・退職、郵便関係の運送・配達、それに事故郵便物など郵便業務運行の実況を詳細に記録し、また、郵便為替・郵便貯金の特別な取扱いなどが書き留めてある。特に、郵便物運送のスピードアップのため、当時まれな郵便運送に馬車便を利用したり、また飯島郵便取扱役が主唱して全国にさきがけて長野県郵便協議会を創設した経緯が判明する記事が詳細に展開されている。

これを読むかぎり、明治初期の郵便局員の仕事と個人的事情が分かるものだろうと思います。そこで閲覧しようと試みたところ、文化遺産オンラインによれば、郵政博物館にあるといいます。問い合わせたところ、行方不明であることが判明しました(なので、現在は「この写真のみ」と付記されています)。

高橋先生の文章によれば、大正14年に長野郵便局に寄贈されたとのこと。そこで、長野中央郵便局総務課と上田郵便局総務課に問い合わせましたが、見当たらないとのことでした。また、同書では、高橋先生が写しを作ったと書いてあるのですが、郵政博物館資料センターのスタッフからご遺族に問い合わせたところ、「お役にたてない」といわれたそうです。

郵政史において重要な史料なので、何か情報をお持ちの方はご一報いただけると嬉しいです。

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